音楽鑑賞を趣味としている人にとって、自分の部屋で音楽を聴くのはごく自然なことです。
アパートやマンションといった集合住宅であろうと、音楽を聴くのは自由であり、大音量にして周りに迷惑をかけない限りは問題ありません。
ただ、近隣への配慮を怠ってしまえば騒音トラブルの原因にもなるため、注意が必要なポイントでもあるのです。
今回は、物件の防音性をチェックする方法や周囲に迷惑をかけないための工夫について解説していきます。
目次
1.防音性が低い物件をチェックする方法
1.防音性が低い物件の特徴
2.防音性をチェックする方法
2.周囲に迷惑をかけないためにできる工夫
3.近隣住民とトラブルになったときの対処法
4.まとめ
防音性が低い物件をチェックする方法
物件のつくりによっては、音楽を聴いていると隣室や上下階に音が漏れ、思いがけないトラブルを引き起こしてしまう可能性もあります。
ここでは、防音性が低い物件の特徴と、防音性を確かめるためのポイントについて見ていきましょう。
防音性が低い物件の特徴
アパートやマンションは、構造によって木造と鉄骨造、鉄筋コンクリート造の3種類に大きく分けることができます。
木造の物件は通気性がいいといったメリットがあるものの、防音性は低いのが特徴です。また、壁が薄い物件で両側に部屋があると、音漏れのトラブルを引き起こしやすいといえます。
木造の物件で騒音トラブルが気になってしまう場合には、隣室との接点が少ない角部屋を選ぶのも1つの方法です。
物件の構造とともに、部屋の間取りも防音性に大きく関係しています。たとえば、隣室との間にクローゼットや浴室などがあるつくりであれば、居室同士の音が伝わりづらいのです。
防音性をチェックする方法
防音性については、内見のタイミングで簡易的に確認することが可能です。
壁を軽くたたいて詰まった感じの音がする場合には、防音性の高いコンクリートが使われている可能性が高く、反対にたたいた感触が軽く、裏側に響くような高い音が鳴ったときには、石こうボードなどの防音性が低い素材が使われている可能性があります。
部屋で頻繁に音楽を聴く機会のある人は、意識すべきポイントとして押さえておきましょう。
壁とともに窓の遮音性について気を配ることも大切となります。窓が取り付けられた位置や、サッシとの隙間の有無によっても防音性は左右されてしまうので注意が必要です。
また、部屋の真ん中で手をたたいて、防音性を確かめることもできます。音の響きが返ってこなければ外部に音が漏れている可能性があるため、防音性にはあまり期待ができないといえるでしょう。
周囲に迷惑をかけないためにできる工夫
騒音トラブルを避けるためには、防音性の高い物件を選ぶとともに、日常生活においても周囲に迷惑をかけないためにできる工夫があります。自分でできる防音方法について見ていきましょう。
防音性を高めるうえでは、階下への影響を考えることが大切です。重低音は特に響きやすいため、スピーカーなどのオーディオ機器は床に直接置かず、防音マットを敷いたり、免振ゴムを取り付けたりして騒音対策を行いましょう。
壁が薄く、隣室の話し声や生活音が聞こえている場合は、こちらの音も向こうに伝わっている可能性が考えられます。そのため、壁に防音パネルや吸音材、遮音シートを簡易的に貼って防音性を高めてみるのも1つの方法です。
さらに、壁面に大型の家具や本棚を配置すると、音が隣室へ届きにくくなります。反対に、オーディオ機器を壁面に置いてしまうと、音が直接伝わりやすくなってしまうので注意が必要です。
また、大がかりな対策が面倒に思えてしまっても、「大音量を避ける」「音楽を聴くときはヘッドホンをつける」「深夜や早朝に音楽を聴かない」といった点に意識を向けるだけで、トラブルにつながるリスクを減らせます。
近隣住民とトラブルになったときの対処法
音に対する感じ方は人それぞれ違うので、必要な防音対策を施していても、騒音トラブルを完璧に避けることは難しいものです。
ここでは、近隣住民とのトラブルが起きてしまった場合の対処法について紹介していきます。
トラブルの原因には感情的な側面も影響を及ぼすため、当事者同士で解決しようとすると、かえって話がこじれてしまう場合もあります。管理会社や大家さんに相談して、早期に問題を解決することが大切です。
相手側の要求で改善できる部分は、素直に受け入れることも必要となります。集合住宅においては、お互いがある程度の迷惑をかけてしまっている部分もあるので、話し合いのなかで妥協点を探っていく意識が重要です。
また、物件を借りる際には、過去に騒音などのトラブルが起こったことがないかを不動産会社に確認しておくことも大切となります。自室の音だけでなく、近隣からの騒音に悩まされるリスクを軽減させるためにも、目を向けておくべきポイントだといえるでしょう。
まとめ
・建物の構造によって防音性は異なり、木造は鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて低い傾向にある
・間取りや部屋の配置によっても防音性には違いが生まれる
・内見のタイミングでは、部屋の真ん中で手をたたいてみたり、壁を軽くたたいたりすることで防音性をチェックできる
・床に防音マットを敷いたり、壁際に大きめの家具を配置したりと、自分で防音対策を行うことも可能
・近隣とのトラブルが起きたときには、管理会社などの第三者に入ってもらう